遺品整理の落とし穴

孤独死されたAさんの場合

 

遠方にお住まいの次男のBさんはインターネットで検索した遺品整理業者にお願いして、実父の部屋の片付けを依頼したそうです。

無事片付けも終えて安心していたところ、疎遠になっていた長男のCさんから連絡があり、 生前父が残してくれるといっていた、金の万年筆が親父の部屋の机にあったはず、返してくれとのこと、即Bさんは遺品整理業者に連絡し所在の確認をしましたが、当然ゴミとして処理されていて所在がつかめませんでした。

 

当然 長男のCさんは激怒して法定相続分の主張をすると共に現品がないために次男Bさんに賠償請求をして来たらしいのです。業者は善意の第三者を主張し当然取り合ってはくれません。

 

しかしながら、一言受注の際に確認していれば依頼者も注意したかもしれません。Bさんに相談を受け兄弟の話し合いの場を設け、お互いの非を認め合うことで大事には至りませんでしたが、このような遺族間のトラブルは避けたいものです。

 

ゴミ問題とリサイクル

 

これはよくある事例です。

 

近年、ようやく廃棄物の知識が浸透しつつありますがいまだにトラブル事例の相談は後を絶ちません。まずは遺品整理業とリサイクル業はまったく違います。

物品を片付ける意味では類似していますが内容がまったく違う事はいまだ理解されていません。

簡単に見分けるには、料金です。HP等に料金を記載しているところは単なるリサイクル店です。

 

遺品整理業務において決まった料金などありえないのです。(目安なら理解できます)

 

それはゴミ処理と遺品整理の違いです。

 

実務的な動きは似ていますが、ひとつ間違うと大変なことになりかねません。廃棄するものの種類や状況、 ご遺族の要望等で料金が決まります。

 

特にご注意いただきたいのが一般廃棄物です。

 

紙ごみなどの家庭ごみは一般廃棄物として各自治体の決められた場所に捨てるのが正しいやり方です。業者任せに片付ければいい、安ければいいでは思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。

東京都内で収集した業者が自社に持ち帰り、千葉県等の一般廃棄物として町の集積所に捨てる事例が多々ありますが、これは明らかに違法です。

さらに悪質な事例になると、不法投棄を平然としている場合もあります。

 

万が一故人の手紙や個人の住所を特定できるものなどがある場合、行政では真っ先に持ち主に連絡してきます。

 

誰が処理しようが不法投棄しようが、ゴミの所有者に責任があるのです。

 

処理業者も当然処罰されますが、もし逃げてしまった場合、罰則をうけるのはゴミの最終的所有者になるのです。

 

放置される遺品

 

自宅ではなく賃貸住宅(公営住宅を含む)で亡くなった場合、当然親族に連絡して引き取って頂くのが通例でが、

 

親族の方がいるにもかかわらず、経済的理由や疎遠になっている等の理由で引取りの拒否をされる事例が良くあります。

又、生活保護を受けている場合もあります、こういった場合には自治体や大家さんが費用負担して処理せざるを得ません。

 

故人の意思は当然確認する術がありませんし正直言って第三者からみれば迷惑なことです。

通常賃貸なら大家さんが、公営住宅なら各自治体がその処理にあたるわけですからお金の問題だけではなく遺品の扱いにも躊躇して頭を悩ませるのです。公営住宅に至っては国民の税金が投与されることになります。

 

又、請け負う遺品整理業者も困惑します。残された遺品の正統な所有権者の確定が難しいので、グレーゾーンな扱いの仕事になってしまいます。

自分の死後、多数の方々に迷惑をかけてもいいものでしょうか?